ウルトラライトプレーン マイクロライトプレーンとは

ウルトラライトプレーンとは

ウルトラライトプレーンはマイクロライトプレーンとも呼ばれ、日本国土交通省航空局では正式名称は超軽量動力機として区分されています。

ウルトラライトプレーンはセスナ等の小型飛行機に比べ簡易な構造の飛行機です。パラシュートにモーターを付けたものだけのものから、小型飛行機と何ら変わらないものまで幅広い機種がウルトラライトプレーンとして扱われています。

こまごまと飛行機の規定はありますが、日本国土交通省が定める超軽量動力機の概要は

● 単座又は複座であること。

● 自重は、単座のものは180kg以下、複座のものは225kg以下であること。

● 翼面積は10m2以上であること。

● 最大水平速度は、185km/h以下であること。

● 推進力はプロペラで得るものであること。

● 車輪、そり、フロート等の着陸装置又は着水装置を装備したものであること。

● 燃料タンク容量は30リットル以下であること。

● 対気速度を計測できる機器及び高度を計測できる機器を装備したものであること。

となっています。

日本とオーストラリアの規定の比較

オーストラリアでは2010年頃からウルトラライトという呼び方をやめ、ライトレクリエーションエアクラフトと呼称を変更しています。またそれとは別にマイクロライトは体重移動で機体をコントロールするタイプのトライクと定義されています。

体重移動で機体をコントロールするトライク

オーストラリアのライトレクリエーションエアクラフト

日本の超軽量動力機とオーストラリアのライトレクリエーションエアクラフトの機体規定の違いを見てみました。

● 単座又は複座であること。日本と同じです。

● 自重は単座のものも複座のものも約400kg以下であることが望ましいと言われています。この辺はアバウトのようで、400kg以上のものでも場合によっては許可されるようです。

● 翼の最大面積の限度は定められていません。工学的に飛べるならいくらでも大きくてもいいということですね。

● 最大水平速度の限度はありません。エンジンが規定されているので上限はエンジンの限界までという事でしょうか。

● 推進力はプロペラで得るものであること。日本と同じです。

● 車輪、そり、フロート等の着陸装置又は着水装置を装備したものであること。

● 燃料タンク容量の最大の規定はありません。日本のように飛び立つ場所からの飛行距離制限範囲がないので、広大なオーストラリアを飛ぶために大きなタンクが必要になるからでしょうね。

● 対気速度を計測できる機器及び高度を計測できる機器を装備したものであること。オーストラリアはその他にコンパスの装備も義務化されています。これも飛び立った飛行場が見えなくなる場所までも飛行してもいいので帰り道がわからなくならないようにコンパスは必需品ということですね。更にはエンジン温度計、オイル圧力計、タコメータの積載が必要です。

まとめ

この様にオーストラリアのライトレクリエーションエアクラフトと日本の超軽量動力機を比較してみると面白い事にきがつきさせられます。どちらの国も安全を第一にルールが定められてはいますが、日本は規定の中に収めるて安全内で最高値に限度があるものが多く見受けられます。その逆にオーストラリアは最低の安全レベルを守るように最低値に限度があるものが多いようです。環境の違いにそれぞれ対応したルールということも大いにあるのですが、従順性の高い日本と寛容性の高いオーストラリアのお国柄の違いがこんなところにもでているのかなと面白くも感じました。

オーストラリアンパシフィックアビエーションではフォックスバット(Aeroprakt A-22)というライトレクリエーションエアクラフトで教習や飛行体験を行っています。

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